先日10月30日(木)に東京・有明の東京ビッグサイトで開催されていた「JIMTOF2014」(10/30~11/4)に参加させていただきました。こちらの展示会は最先端の工作機械や工具、工作機器などが並ぶ、最大級の日本のモノづくりの祭典です。今回は出展社数865社で東京ビッグサイトのキャパシティーを限界まで使用しており、過去最大規模を記録した非常に活気のある展示会となっていました。
多数のメーカー企業様が出展されている中でも、今回多かったのは複合加工機や5軸加工マシニングセンタといった工程集約型の技術や製品でした。これらの機械はアメリカで開かれた国際製造技術展でも多くの製品が出されており、工作機械における最近の大きなトレンドになっていると言えるでしょう。
さらに、今回のJIMTOF2014において大きな注目を浴びていたのは「3Dプリンタ」です。樹脂によって制作できる3Dプリンタは一般に流通し始めており、個人での購入が可能でいろいろと話題になっています。今回の展示会では工作機械としての3Dプリンタの実用化に注目が集まっていました。
鉄粉を使用して3Dプリンティングが行える製品を見ることができました。3Dプリンタの特徴としては、CADデータを入力すれば、切削加工では不可能な形状であっても製造が可能な点です。複雑な加工が必要な形状であればあるほど、3Dプリンタを使用する価値があるようです。このように大きな利点を持っているのですが、難点もあります。
それは複雑な形状が作れる反面、どのような材料でも使用できるわけではないという点です。金属に関しては金属粉末で作る以外に方法はなく、ゼロから部品などを製造するにはかなりの時間が必要とのことでした。つまり、現在の技術では量産ができないということです。
また、3Dプリンタは積層造形で制作しているので、精度に欠けるという点も今後の課題とのこと。まだまだ完成品を制作するレベルではないものの、試作品の作成には多くの企業がこれから3Dプリンタを使用する時代が来るのではないでしょうか。
今後はこれらの課題を解決するために、多くの企業が競い合っていくと思われます。